医療用レーザー脱毛とは?基本的な仕組みと注意点を解説

医療用レーザー脱毛とは?基本的な仕組みと注意点を解説

レーザーポインタ

医療用レーザーは皮膚科・形成外科の治療で幅広く用いられている医療機器です。医療用レーザー脱毛では、レーザーによって毛の源の細胞を損傷し、永続的な脱毛効果が期待できます。一方で、医療用レーザー脱毛には留意すべきリスクも存在するため、信頼できる医療機関を選び、医師と十分に相談しながら脱毛治療を進めることが重要です。
医療用レーザー脱毛の仕組みを知っておけば、医師などとの対話も進めやすく、より安心して治療を受けられるようになるでしょう。このページでは治療を受ける際に役立つ医療用レーザー脱毛の基礎知識を解説します。

医療用レーザー脱毛の仕組み

医療用レーザー脱毛の仕組みは、実は「日焼け」が起こる仕組みと似ています。日焼けは太陽光に含まれる紫外線(光の一種)によって皮膚がダメージを受けることで生じます。一方、レーザーという人工の光で毛の根元にダメージを与えて脱毛を起こすのが医療用レーザー脱毛です。いずれの場合にもメラニンが重要な役割を果たします。

メラニンと光

太陽

皮膚や毛の中に存在するメラニンは、紫外線を吸収する性質を持っています。紫外線は波長が短く、エネルギーが大きいのが特徴です(光は波長が短いほどエネルギーが大きくなります)。そのため生物にとっては本来有害です。メラニンが紫外線を吸収してくれるおかげで、太陽光のもとでも安全に過ごすことができるのです(※1)。
メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンがあり、ユーメラニンのほうが紫外線をよく吸収します。また、ユーメラニンが多いほど肌の色が濃く(黒く)なります。白人の肌はユーメラニンが少なく、黒人にくらべて70倍も皮膚ガンになりやすいと言われています(※2)。
メラニンの保護能力を超えるほど日光を浴びると炎症が起こり、やけどと同様の症状が生じます。さらに、この異常事態に対応してメラニンが過剰に作られ、肌が変色します。これが日焼けという現象です(※3)。

医療用レーザーはメラニンを狙い撃ち

レーザーというのは特定の波長の光だけを増幅させ、細いビームにしたもののことです。普通の光と違って広がらず、一定の波長(=一定のエネルギー)の光を一箇所に集中させることが可能です。
脱毛用のレーザーは毛の根元のほうまで届き、ほぼメラニンにだけ吸収されるように作られています。レーザーが毛に当たると毛の中のメラニンに吸収されて熱を発生させ、その熱が毛の源である毛包(もうほう)に伝わります。毛包の細胞が加熱されて損傷を受けると、毛が生えにくい状態になり、脱毛効果が得られます(※1)。
医療用レーザー脱毛は毛の根元にだけ「重度の日焼け」を引き起こすようなものだと言ってよいでしょう。

皮膚が損傷を受けるリスクも

メラニンは皮膚にも存在するため、レーザーが照射されると毛の周辺の皮膚も加熱され、一時的な痛みが生じます。また、熱が大きくなりすぎると皮膚にダメージが残ります。
そのため、レーザーの出力と照射時間を適切に抑制しながら施術しなければならず、専門的な知識と慎重な配慮が求められます。レーザー照射と同時に皮膚を冷却したり、2種類のレーザーを組み合わせたりするなど、さまざまな工夫によって安全性を保ちながら脱毛力を向上する取り組みが行われています(※4)。

医療用レーザー脱毛のメリット

医療用レーザー脱毛はいわゆる「永久脱毛」が可能な施術であるのが最大のメリットと言えるでしょう。もう一つの「永久脱毛」施術である医療電気脱毛と比べて手軽なのも利点です。

「永久脱毛」が可能

医療用レーザー脱毛は毛包を損傷することにより永続的な脱毛効果を発揮します。永続的な脱毛(いわゆる「永久脱毛」)が可能なのは現在のところ医療用レーザー脱毛と医療電気脱毛に限られます。いずれも毛包を損傷する施術であり、医師にのみ認められた行為です(※5)。ただし、「永久脱毛」は必ずしも「永久に生えてこない」ことを意味するわけではありません。
通常、毛は抜け落ちると一定の周期でまた生えてきますが、毛包が十分に損傷されるとまず脱毛が起こり、さらに「生え替わりが起こりにくい状態」になります。一定範囲にある毛包の大半がそうした状態になると、長期にわたって(あまり)手入れがいらないほどの「減毛」が実現できます。これが「永久脱毛」の実際の意味です(※6)。
「永久脱毛」は紛らわしい用語ですが、意味を正しく理解し、誇大広告などにだまされないようにすることが大切です。

電気脱毛に比べて効率的で痛みが少ない/h3>

電気脱毛は毛穴に細い針を差し込んで電流を流し、毛包の細胞を損傷して「永久脱毛」の状態にします。毛穴1つ1つに針を通す必要があるため手間がかかり、痛みや肌の色素沈着を生じやすいのが難点です。
医療用レーザー脱毛は医療電気脱毛に比べて効率がよく、さまざまな工夫により痛みを軽減できるというメリットがあります。

医療用レーザー脱毛を受ける際に注意したいポイント

医療用機器

医療用レーザー脱毛にはデメリットや注意点もあります。問題を避けるためには医師だけでなく患者も十分に注意することが必要です。また、実態とずれた過剰な期待(「すぐにツルツルになる」など)を抱かないことも大切です。

部位や個人差により期待できる効果に違いがある

体毛が黒く、ある程度太さがあるほうがメラニンが多く含まれるためレーザーの反応がよく、脱毛しやすくなります。ただし男性の濃いヒゲのように毛がとくに太く、密集して生えていると、十分な効果を得るまでに時間がかかります。一方、産毛やそれに近いような薄くて細い毛には効果が弱く、一時的な脱毛にしかならないのが通例です(※6)。
また、肌の色が濃い(=ユーメラニンが多い)と皮膚に吸収されるエネルギーが大きくなり、皮膚まで損傷されるリスクが高まります。一般的に日本人の肌はユーメラニンが多めなので慎重な施術が必要です。肌の色合いによってはレーザーの出力を抑えなければならず、効果が十分に出ない場合があります。

副作用が生じる可能性がある

レーザーから肌に伝わるエネルギーが大きすぎると熱傷(やけど)が発生します。熱傷が生じたら即座に治療することが必要です。問題が起きたときにすぐに処置してもらえることも医療機関で脱毛施術を受けるメリットのひとつです。
とくに肌の色が濃い(色素沈着がある)部位は熱傷のリスクが高いため、施術できないことがあります。また、肌の色が全体的に濃いめの方は施術が難しい場合があります。日焼けしている方は日焼けが落ち着くのを待ってから施術することになります。
ごくまれに産毛の箇所が硬毛化する副作用が起こる場合があります。とくに上腕、背、肩、うなじ、フェイスライン(男性の場合はあごの周辺)などで起こりやすいと言われており、現在のところ対処法はありません(※6)。

十分な効果を実感するには回数・期間がかかる

医療用レーザー脱毛では皮膚へのダメージを抑えながら施術を行わねばならず、一度に照射できるエネルギーが制限されるため、1回の施術では毛包が十分に損傷されないことがあります。
また、毛が抜けている箇所や毛の成長が止まっている箇所ではレーザーの効果が毛包に届かないため脱毛効果が得られません。毛は脱けては生えるサイクルを繰り返しており、一時期に生えている成長期の毛は全体の2割程度だと言われています。部位による違いや個人差がありますが1か月半から2か月ほど経つと別の箇所の毛が十分に生えた状態になります。
したがって、1か月半から2か月の間隔をあけながら最低でも5回程度の施術をしないと希望部位全体の脱毛はできないのです。回数・期間について費用面と合わせてよく医師と話し合っておくようにしましょう。

毛を抜く処理は避け、日焼けや乾燥に注意

レーザーが効果を発揮するためには少なくとも根元周辺の毛が存在していなければなりません。毛抜きやワックス脱毛で毛を抜いていると脱毛の効率が悪くなってしまうため、レーザー脱毛を受けると決めたら手入れはシェーバーなどで剃るだけにとどめるようにしてください。
レーザー脱毛後に日焼けをすると色素沈着を引き起こす恐れがありますので、治療期間中はなるべく日焼けを避ける工夫が必要です。
レーザーを照射した箇所に一時的にかゆみが生じることがありますが、肌をかいて傷がつくと色素沈着を起こす恐れがあります。かゆみが我慢できない場合は施術を受けた医療機関に相談しましょう。また、肌の乾燥も生じやすいため、低刺激の保湿剤などでケアするのがおすすめです。保湿はかゆみにも効き目があります。

リファレンス
※1)日本レーザー医学会誌2012 年 32 巻 4 号 p. 444-451「光が皮膚に与える影響」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/

jslsm/32/4/32_444/_pdf/-char/ja
※2)Photochemistry and Photobiology 2008; 84(3): 539–549「The Protective Role of Melanin Against UV Damage in Human Skin」
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/

full/10.1111/j.1751-1097.2007.00226.x
※3)日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 日焼けはどうして起こるのですか?」
https://www.dermatol

.or.jp/qa/qa2/q04.html
※4)第40回日本レーザー医学会総会抄録集「シンポジウム5 皮膚科・形成外科における最新レーザー治療:美容 S5-4 脱毛ニーズの多様化と脱毛レーザー機器の進化」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/

jslsm/40/3/40_jslsm-40_0049/_pdf/-char/ja
※5)国民生活センター「なくならない脱毛施術による危害」
http://www.kokusen.go.jp/

pdf/n-20170511_1.pdf
※6)ラジオNIKKEI マルホ皮膚科セミナー「第118回日本皮膚科学会総会⑨ 教育講演24-2 レーザー脱毛の注意点」
http://medical.radionikkei.jp/maruho_hifuka

/maruho_hifuka_pdf/maruho_hifuka-200113.pdf

 

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